2017年8月9日水曜日

やっぱりスズメが好き!


花火大会に行く途中で、出会った。
手に乗せると、「ちーっ」とおしっこを飛ばして、
少し震えた後で、バサバサと不器用な羽ばたきでどこかへ行ってしまった。
月の女神の名前がついている割に、振る舞いはお転婆なところがある。
ギャップがいいね。


クチバスズメよりは小ぶりで、飛ぶ時に桃色の後翅がちらりと見える。
食草もモモの類らしい。プラムとか、そういう。

スズメガはおとなしい大型種で、都会ではヤママユガよりも身近にいるから、
見かけるとついつい捕まえて、手にのせてしまう。
きっと迷惑なんだろうな... でもやめられないんだよなぁ...

2017年8月7日月曜日

オン グラフィティ 



スジベニさんはベイツ型擬態なんでしょうか... 
赤い筋は個体によって消失したりするらしいですが、これはよい発色。
思ったより小さくて、壁にへばりついて写真を撮りました。

職場の入り口で。

2017年7月28日金曜日

東京の蛾 2017春夏 / 飛びます

今年3月をもって都心にあって新種のカメムシが見つかるほど森深い東大駒場キャンパスを離れてしまったため、なかなか新たな蛾に出会う機会がなく、すっかり更新が滞っていましたが(というのを毎ポスト書いていますが)、ここらでここ3ヶ月で出会った蛾・蝶たちをサクサクまとめて紹介しておこうと思います。

シャクガの一種?
2017.05.06 兵庫県多可町
網戸に飛来。やっぱり田舎は虫が多い。



ヨモギエダシャク? Ascotis selenaria
2017.05.14 東京都調布市
自宅ベランダのオリーブの鉢植えに突如出現していた、5cm以上ある大型のシャクガの幼虫。オリーブのような硬い葉でもちゃんと食べられるのだろうか。1週間ほど毎日動きを見守ったが、その後忽然と姿を消してしまった。鳥に食べられたのか、潜って蛹になったのか?




アカボシゴマダラ Hestina assimilis
2017.05.20, 2017.07.16 埼玉県和光市, 東京都江東区
この蝶がいるということにそもそも数年前は気づいていなかったほどなのに、今ではごくごく普通に見られる蝶になった。アゲハチョウ類と比べるとなんとなく鈍いというか、抜けている感じで、人が近づいてもほとんど逃げず、こんな風に手にも乗ってくる 。特に涼しい日は止まっていることが多いので、南方系と言うだけあって低温には弱いのかもしれない。




ちなみに2つめのInstagram投稿の2枚目はアカボシゴマダラと同じくお台場海浜公園で見つけたシモフリスズメ(Psilogramma incretum)と思われる。

アゲハチョウ Papilio xuthus
 2017.07.08 東京都調布市
何もない壁面を登攀中のところを発見。なんとなく貫禄がある。





ドクガの一種?
2017.07.22 東京都目黒区
駒場キャンパスに立ち寄った際に発見。頭の前方に突き出た毛むくじゃらの部分は脚か?チャドクガなどよりは一回り大きかったが、同定は断念。この運動場の防護ネットは昆虫が多く飛来することで大学院生の間で話題で、とある先輩にいたってはウスバカミキリまで発見したということ。



以下、スズメガ3連発。

コスズメ Theretra japonica
2017.06.22 東京都調布市


セスジスズメ Theretra oldenlandiae
2017.07.19 埼玉県和光市


トビイロスズメ Clanis bilineata
2017.07.24 東京都調布市



さて、最後になりましたが、明日より日本を離れ米Yale大学で博士号取得を目指して研究を行うことになりました。これからはMothpeopleを「北米のホットな蛾情報がリアルタイムで日本語で読める唯一のブログ」として益々発展させていこうと思います。
ちなみに研究分野としては(これまでの実験心理学からシフトして)ショウジョウバエを用いた知覚の神経回路機構の研究を行う予定です。ちなみに撮影地として頻発している「埼玉県和光市」の某研究所でも、同様の研究のお手伝いをさせていただいていました。小学校の卒業アルバムなんかには、海野和男さんとか栗林慧さんとかの本を読んで憧れて、「昆虫写真家になりたい」なんてことを書いていましたが、巡り巡ってハエ脳のライブイメージングなどをやっていたので、数奇なものだと思います(もちろん、それだけが動機ではないですが)。神経科学、とくにシステム論的観点からの研究では、蛾、特にスズメガやカイコ等はよく使われるモデル生物ですので、今後は論文紹介等も増やしていければと思っています。いわゆる「虫屋」的・博物学的観点だけでなく、科学的、あるいは文化的など、多角的な観点からの蛾情報を発信していく所存です(依然執筆者も募集中です)。

▲自宅玄関にて、捕獲したトビイロスズメと。






2017年7月18日火曜日

夏への扉



近所の垣根にビロードハマキの幼虫がでるのだけど、
知らないうちにいなくなっちゃってたんだよなぁ。
植木屋さんでも入ったのかなぁ... と思っていた1年前。

” 今年はなんとしても成虫を拝むぞ〜”
と粘りに粘って、6月の初旬についに出会ったのが上の彼女です。
彼女というのも、大きい方がメスで、ちいちゃいのがオスなのです。
柄も、雌雄ではちょっと白い斑点の配分が違うよう。
植木屋さんが入らないで、秋も見られると嬉しいけど、さてさて...

2017年4月23日日曜日

草間彌生の蛾

すっかり投稿の間隔が空いてしまいましたが、そのうち蛾に遭遇するようになれば更新頻度も上がってくることと思います。

さて、先日新国立美術館で開催されている草間彌生展に行ってきました。個人的には「世界平和」「感動」などの現代美術らしからぬ(?)パワーワードが全面に押し出された強烈な作家の序文と、会場内で撮影会(?)みたいな事をやっていた客が一番ツボだったのですが、思いがけずベニスズメの写真をでかでかと使ったコラージュ作品(『我が巣立ち』、1975年)を発見したので報告。
収蔵は千葉市美術館のようです。

2017年2月13日月曜日

蛾のエプロン

所用でアメリカに行ってきたのですが、アシアナ航空のCAさんのエプロンに蛾が描いてあった
韓国の伝統的な図像なのだろうか。

2017年1月28日土曜日

モスラ

新年快乐!

モスラのステッカーをもらった。


1992年の『ゴジラvsモスラ』のモスラである。はじめ、64年の『モスラ対ゴジラ』(いわゆる"モスゴジ")と勘違いして、モスラ、こんなにシュッとしてたっけな?と思ったが平成版だった(ちなみに僕は『ゴジラvsモスラ』と、母はモスゴジと同い年だ)。

残念ながら平成VSシリーズは『ゴジラ』『ゴジラvsビオランテ』『ゴジラvsデストロイア』しか観ていないのだけれど、古い方の"モスゴジ"(と『三大怪獣 地球最大の決戦』)はハリウッド版ゴジラの公開に合わせて2年半くらい前に観た。怪しげな興行師が出てきてドタバタ風刺劇的な展開を見せるのと、あまりにもチープで時代がかった「土人」描写だけが記憶に残った。ちなみに平成モスラ三部作は全部劇場で観た(世代なので)。モスラのフィギュアも持っていた。あれはかなりファンタジーだったと思うのだけど、ゴジラのVSシリーズのギクシャクしたリアリティに比べれば、潔くて僕は好みだ(あるいは大人になってから見返していないからそう思うのかもしれない)。平成の特撮リメイクの中では、『ガメラ2』が一番SFとして面白いと思っている。モスラは、設定がハートフルすぎてハリウッド版や『シンゴジラ』のような世界観には耐えられなさそうだ。

それにしても、ポップカルチャーの中でこれだけ「蛾」のモチーフがフィーチャーされるのは稀有なことだ(あとは『羊たちの沈黙』ぐらいではないだろうか)。