蛾と蝶の区別ということがよく問題になる。
結論から言うと、棍棒状の触角を持っているものが蝶であとは蛾、ということらしい。
しかし、今日の分類学では形態よりも遺伝子から推測される系統関係が重視される。系統による分類で重視されるのが「単系統」という概念である。「単系統」な分類とは、簡単に言えば「系統樹から一回で折りとれる枝」の様なものである。たとえば、「類人猿」は単系統ではない。オランウータン、テナガザル、ゴリラ、チンパンジーの共通祖先の所で「枝」を折りとった後に、チンパンジーから枝分かれしたヒトをもう一度折りとらないといけないからである。従って「類人猿」のようなカテゴリは、生物学的に意味のあるものとは見なされない。他の例を挙げると、「爬虫類」も単系統ではない(カメ、ワニ、トカゲが入るように「枝」を折りとると、恐竜を祖先にもつ鳥類も含まれてしまう)。
同様に、「蛾」も(じつは)単系統ではない。系統的に言えば、蛾は「鱗翅目であって蝶でないもの」と定義される。最近の分類学的には、アゲハチョウ、セセリチョウ、スズメガ、シャクガあたりが同様のスケールの分類群に相当するとされているようである。
同様に、「蛾」も(じつは)単系統ではない。系統的に言えば、蛾は「鱗翅目であって蝶でないもの」と定義される。最近の分類学的には、アゲハチョウ、セセリチョウ、スズメガ、シャクガあたりが同様のスケールの分類群に相当するとされているようである。
したがって、「蝶と蛾の見分けかた」への系統的に自然な答えは、「蝶は蛾である」ということになるのかもしれない。
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